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統合失調症だった著名人(2)
57歳になってから統合失調症を発症~ルイス・ウェイン
統合失調症の著名人には、画家やイラストレイターといった、芸術家が多く見受けられます。ルイス・ウェインもそのひとりで、何と57歳になってから統合失調症を発症しました。
彼は罹病後も絵を描き続けていますが、発症以前と発症後では、絵のタッチや雰囲気ががらりと変わり、作品から病気の痕跡をたどることができる作家です。
ウェインといえば「擬人化した猫」の絵で知られています。また多作な作家で、児童書の挿絵ををはじめ、新聞、専門誌、雑誌と様々な媒体で執筆し、残した作品は数百にものぼるといわれています。
人気作家だった彼が、精神の病を発症した原因のひとつは、母や5人の妹たちの生活費にあったようです。また彼自身、経済的感覚に乏しいことからだまされやすく、作品を安く
買いたたかれたりしたことも、統合失調症へ拍車をかけたと思われます。
1924年、ウェインは彼の言動・暴力に耐えきれなくなった姉妹によって、精神病院に収容されます。その後は転院を続け、1930年には北ロンドンハートフォードシャーのナプスバリー病院に入院。死去するまでの15年間を過ごし、ようやく穏やかな性格を少しずつ取り戻していったそうです。
日本における統合失調症の著名人①
統合失調症の有名・著名人は、もちろんこれだけではありません。「ひまわり」で知られるフィンセント・ファン・ゴッホは、確実な判断は下されてはいませんが、その画調に、統合失調症の影響が見られると考えられています。
日本にも、統合失調症を患いながら、天賦の才能を発揮している芸術家がいます。
長野県松本市出身の彫刻家、画家、小説家の草間彌生は、2006年、日本人女性としては初めて、日本美術協会主催の「高松宮殿下記念世界文化賞」を受賞しましたが、彼女も少女時代から、統合失調症を患いながら、絵を描き続けてきたのだそうです。
草間の場合は、繰り返し自分を襲う幻覚や幻聴から逃れるため、それらの幻覚や幻聴を描きとめていたといいます。
増殖する水玉と無限に広がる蜘蛛の巣……草間の代名詞ともいえるモチーフを駆使して、半世紀の間、あらゆる作品を創作し、今も世界的な芸術家として現代アートの最前線を走り続けています。
彼女は絵を描くことで、病気と闘っていたのかもしれませんね。
日本における統合失調症の著名人②
国語の教科書に、必ずといっていいほど登場する2人の作家~明治の文豪「夏目漱石」と天才といわれた「芥川龍之介」。彼らは、その言動や行動、残された作品などから「統合失調症」ではなかったかといわれています。
また夏目漱石の場合は、「うつ病」「躁鬱病」という説もあるようです。本当はどの病気だったのかは、彼がこの世にいない今、判定することはできませんが、いくつかの事実から「統合失調症」ではなかったかと推察できるのです。
まず、漱石には幻聴や被害妄想があったようです。優秀な子供だったようですが、家庭には恵まれず、中学時代には不登校だった時期もありました。大学入学後には、厭世的、悲観的な傾向も強くなっていきます。
漱石が統合失調症ではないかと思われるエピソードのひとつに「恋愛妄想」があります。病院で出会った女性が自分との結婚を熱望しているというのです(そういう事実はなかったのですが)。
これは典型的な妄想症状です。また漱石は留学先のイギリスで悲観的な気持ちに襲われ、外出もせず「引きこもっていた」といいます。
統合失調症と躁鬱・うつ病には、似たような症状があるということが報告されていますし、併発することもあります。
漱石の場合、もしかしたら併発をしていたのかもしれません。
日本における統合失調症の著名人③
芥川龍之介も、統合失調症ではなかったかと言われている作家です。
皆さんもご存知の通り、35歳という若さで服毒自殺。「ぼんやりとした不安」という言葉を残し、この世を去りました。
芥川に統合失調症の症状に見られる、幻覚症、不眠症などの徴候が現れたのは、1926年頃のこと。また「歯車」にも、自分自身のドッペルゲンガーを見たのではないか、偏頭痛、その全長症状である閃輝暗点などを患っていたのではないかと思わせる記述があり、何らかのストレスを抱えていたのかもしれません。
加えて芥川の母親は、彼を出産後発狂。そのため芥川はおじの家で育てられています。このことから、「母の病の原因が自分にあるのでは?」という自責の念があったのではということも考えられます。
太宰治も「統合失調症」が疑われている作家です。
ただし彼の場合は、「境界性人格障害」ではないかとの声も上がっています。これは神経症と統合失調症の境界という意味で、統合失調症というほどの症状もなく、神経症ともいえない状態の患者を指します。
この病にかかると、感情が不安定になり、人間関係に絶えずトラブルが発生します。また自傷行為に走ったり、自殺をほのめかしたり、企てたりします。
症状から見ると「境界性人格障害」のようですが、その時々に「統合失調症」が強く出たり、神経症の傾向を示したりと、会う人によって彼のイメージは違っていたのかもしれません。
